細川元首相の高市批判【上昇気流】 - 世界日報DIGITAL
「文藝春秋」9月号で細川護熙元首相が高市早苗首相批判を展開している。「高市総理よ、日本を壊すな」と題する「緊急提言」である。皇室典範改正を「だまし討ち」などと述べ、かなり挑発的だ。 その内容は野党や多くのオールドメディアと軌を一にするもので目新しくはないが、特徴的なのはその行間ににじむ首相への差別的な嫌悪感である。例えれば、江戸中期の老中・田沼意次に対する松平定信だろう。 意次への評価は「賄賂政治家」から、近年では従来の殻を破った「開明・改革」の政治家へと変化している。だが、当時としては足軽同然だった父を持ちながら成り上がっただけに、意次への御三家はじめ徳川門閥、既得権益層の反発、憎悪はすさまじかった。 細川氏は「提言」の中で自らと皇室との関わりに多くを割いた。父・護貞は昭和天皇の弟宮・高松宮殿下の御用掛。弟の近衛忠煇氏は、やはり昭和天皇の弟宮である三笠宮殿下の長女甯子(やすこ)さんと結婚。そして、昭和天皇と祖父・近衛文麿との近しい関係を強調する。 一方、高市氏は市井(しせい)の出で地盤、看板、鞄(かばん)のない中から政界入り。それが皇室典範の改正に手を突っ込むなどけしからんと言わんばかりだ。昭和100年記念式典の対応でも「高市氏は今この場での最高権力者は自分だと思っていたのではないか」とまで言う。 だが、開戦前の国難時に当時首相だった近衛は総辞職し、細川氏にしても8カ月の短命で政権を投げ出した。首相の評価は後に定まるのではないか。